8月15日、ルイス・ネリとの勝負に勝てば具志堅用高のV13に並ぶはずだった山中慎介選手。
私も見てましたが素人目に見ると一方的にやられてフラフラに見えました。
本田会長や目の肥えたボクシングファンからすると「タオルが早すぎた、まだいけた」そうですね。
山中選手自身も効いてなかったと言ってますが・・。
独断でタオル(試合をストップさせる)の判断をしたのが大和心(やまとしん)トレーナー。
早すぎるとも批判されるタオルの判断にはある選手の事故が影響していると言われているんです。
その悲しい事故とは?
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大和トレーナーが指導していた辻昌建選手とは?
辻昌建(つじまさたて)選手とは大和トレーナーが過去に指導していたボクサーです。
元WBC世界フライ級王者の八重樫東選手に勝ったこともある実力の持ち主でした。
戦績はアマチュアボクシング:50戦31勝 (10KO・RSC) 19敗、プロボクシング:16戦12勝 (3KO) 2敗 (1KO) 2分け。
八重樫選手と言えば人気も実力もトップクラスのボクサーです。
ニュースでも取り上げられるのでボクシングをあまり見ない人でも名前は聞いたことがあるでしょう。
その八重樫選手をかつて破ったことがあるのが辻昌建選手でした。
大和トレーナーによぎった辻昌建選手の事故とは?
この表情の山中選手に続行させるべきだったのか?
大和トレーナーが一目散に走り駆け寄って抱き寄せる愛情に批判は要らない。 pic.twitter.com/sQe05usDLw— たいよう (@NobiTaiyo) 2017年8月15日
辻昌建選手はもうこの世にはおられません。
それは2009年3月ある試合でKO負けを喫した後、意識不明となり返らぬ人になってしまったからです。
当時の試合を見ていた人の感想をいくつか見てみると、辻選手も相手選手もダウン経験が無く開始直後から激しい打ち合いの展開だったそうです。
序盤は辻選手がポイントで優勢、中盤に相手選手が追い上げる展開。
様子が変わったのが9R終了後、インターバルで辻選手はイスにもまともに座れず意識もうろう状態に見えたとか。
それに対してトレーナーは平手打ちをして気合を注入しようと試みていたそうです。
レフェリーも継続確認をしたそうですが・・あと1Rで勝利目前と言うこともあってストップはかけらなかったと見られます。
10R、一気にラッシュを浴びロープ際へさらに最後のチャンスと相手選手がラッシュ。
レフェリーが割って入るもTKOは宣言されず、なお辻選手は立ち上がったそうです。
でもふらつき意識も無い状態のため「ロープダウン」宣告、10カウントで試合終了となりました。
この後辻選手はリング上で意識を失い、3日後に返らぬ人となってしまいました。
急性硬膜下血腫だそうです。
しかも相手選手も勝ったものの試合後に吐き気などで不調に、同じく硬膜下血腫で引退となってしまったのです。
この事故は誰が悪いのかと言うよりもいろんな思いや状況で不運が重なったと見る向きもあります。
それに大和トレーナーも辻選手を指導していましたが、当時セコンドについていたかはわかりません。
ただ自分のジムの選手が試合で事故とは言え亡くなったこと、もしかしたら止めていれば防げたかもしれない事故という事実は大和トレーナーに影響を与えたはずです。
山中選手が大和トレーナーを責めない理由も事故にある
帝拳ジム会長がタオル投入に怒り心頭
「最悪のストップ。(通常タオルを投げる時は)相談がある。あいつ(大和トレーナー)はいいやつで優しいから。魔が差したかな」本田会長は語ったようです。https://t.co/giFXCyeLsD pic.twitter.com/3oFfrjWn8q— jumbo (@pacmay0313) 2017年8月15日
山中選手にとっても辻選手はジムメイトです。
試合の時はトランクスに「辻昌建」と小さく縫い付けられていたこともあるくらい、山中選手にとっても影響があったと思われます。
ジムメイトはボクサーにとっては家族と同じくらい深い絆があるそうで、トランクスに名前を縫い付けていたのも「共に戦っている」という想いからだったのではないでしょうか。
山中選手も当然辻選手の事故を知っています。
だから今回の大和トレーナーのタオル判断も山中選手は、
「ストップに関しても映像で確認したら、自分では効いてる感覚はなかったんですけど、実際、バタついてて。(だから試合を止めた)トレーナーを責めることもないです。」
引用:スポーツ報知
と会見で答えています。
当然この裏には辻選手のことも思い出しているでしょう。
帝拳ジムの本田会長も批判している人も辻選手の事故は知っているはずです。
だとしたら安易に大和トレーナーのことは批判できないだろうに・・と素人のMikaは思うのです。
まとめ
山中慎介選手、本当に残念でしたが命あってのこと。
事故=リング禍はいつ起こるか分かりません。
そりゃあの具志堅さんに並ぶとなってそのチャンスがあったら、絶対逃したくない気持ちも分かります。
けれど山中選手には家族もいますし、何より二人三脚でやってきた大和トレーナーにとっても家族同然なんだと思います。
それであんなに打たれる様子を見たら・・タオルの判断は間違っているとは言えないんじゃないかな。
では今回のまとめです。
・大和トレーナーが指導していた辻選手が試合の事故で亡くなっていた
・山中選手にとっても辻選手はジムメイトだった
格闘技の事故を無くすのはエンターテイメント性とのバランスも難しいのかもしれません。
でもやるのは生きている選手です。
私が女性だからかもしれないけどやっぱり選手を第一にしてほしいと思ってしまいますね。
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