立行司の式守伊之助の騒動が話題になっている中で私はニュースを聞いていて「おや?」と思ったことがありました。
「行司って部屋付きなんだ・・・」
「式守伊之助は白鵬と同じ部屋なのね~」
「ちょっと待て!同じ部屋付きって私情入りそうじゃん!」
って思ったんですよ。
行司は確かにただの審判員ではないのでしょうが勝負を裁く立場としてマズクない?と。
そこで今回は意外と知らない相撲界の話として、行司がなぜ部屋付きなのか調べてみました。
今まで公平性は保たれていたのかなど疑問にも迫ります!
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行司が部屋付きである理由
【速報 JUST IN 】大相撲行司 式守伊之助が若手行司に数回キス 処分検討へ #nhk_news https://t.co/T2ydmgn8JF
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年1月5日
行司と言うのは義務教育が修了した満19歳までの男性から新規採用されます。
バイキングに出演した藤田紀子さんによると、行司のなり手である少年たちも15~16歳で力士と同じように部屋に入門するんだそうです。
そこで力士たちと一緒に生活をしながら部屋での事務仕事を覚えたり行司としての修行をするんですね。
ですから力士にとっても先に部屋に入っている行司候補は兄弟子に当たります。
兄弟同然に育っていくんだと藤田紀子さんも番組で仰っていましたよ。
今回騒動になった式守伊之助も白鵬と同じ宮城野部屋の部屋付きです。
白鵬にとって伊之助は兄弟子に当たるんですね。
実際に白鵬は伊之助の付け人をやっていたこともあります。
このように行司のなり手である少年は力士と同様にまずは相撲部屋に入門します。
そして部屋から行司会という組合のような組織と相撲協会に推薦してもらうのです。
行司の定員は45人と決まっているので、推薦してもらい審査を通過して空きがあれば行司になれるそうです。
行司になるために部屋からの推薦が必要ということが行司が部屋付きである第1の理由と言えますね。
さらに行司は土俵上の裁定や呼び出しと言ったいわゆる行司の仕事だけでなくさまざまなことをやっています。
部屋の仕事から巡業時の世話、番付についてなど膨大な仕事があるんです。
それらの部屋の仕事を担っていることも部屋付きである理由と言えると思います。
たぶん行司さんの卵や若手行司がいないと雑務が回らないのではないかと私は想像します。
う~ん、まぁ部屋付きである理由はそうであるとしましょう。
でもやっぱり兄弟同然に生活している同部屋の力士の取り組みを私情をはさまず裁けるんでしょうか?
公平性、中立性を守って裁定するのがプロの仕事と言えるのでしょうが・・・。
続いて相撲の取り組みの審判について調べてみました。
部屋付きの行司は公平性・中立性を守れるのか
部屋付きの行司が同部屋の力士の取り組みを公平に裁定できるのか。
個人的には競った時にはとっさに・・・ってこともありえなくはないんじゃないかなと思ってしまいました。
他のスポーツと比べるのもナンセンスかもしれないけれど、プロ野球だったら巨人対阪神の試合で巨人の関係者が審判だったらめっちゃブーイングですよね。
ということで相撲の取り組みの審判について調べてみたんです。
すると意外と知らなかったことが分かりました。
・その裁定に最終判断をするのは審判部の親方衆
行司が勝負の判定をしていることは事実なんですが、それについて審判部が変なところはないかちゃんと見ているんだそうです!
そういえば土俵の周りに審判部っていますよね。
時々物言いが付いているのも見たことがあります。
そしてその審判部ですが土俵下に5人、さらにビデオ判定の方もいるそうです。
物言いが付いた場合は審判部によって審議が行われ、その判断が最終決定になります。
つまり行司の判定に物言いが付き、審議で覆ったとしても行司は意見することができないのです。
この審判制度がキチンと運用されているならば行司が部屋付きだからといって私情を挟むことはできなそうですね。
さらに行司も差し違え(=誤審)が続いたりした場合は行司黒星というものが付いて出世に関わるそうです。
行司の地位によって年に何回差し違えをすると降格になる決まりもあります。
これらのことを考えると行司が部屋付きだからと言って必ずしも公平性や中立性が守られないということは無いと感じました。
意外と審判についてはちゃんとやってるのかなと思いましたね。
そうなると噂の星の回し合いとかはやはり力士同士の問題になるのかなぁ・・・と思ったり。
(本当にあるかは分かりませんが)
今回のまとめ
行司も最近ではなり手がなかなかいなくて大変なんだそうです。
私は行司が部屋付きだって知らなかったので人気がないのかなくらいに思っていましたが、力士と共同生活だったら先の暴行問題が影響していることもあるのかなと思いました。
行司さんは一般人とあまり変わらない体格ですから、もし大きな体の人に・・・と考えても仕方ないですよね。
仕事も雑務がかなりあるようなのでとても大変な仕事なんだと思います。
では今回のまとめです。
・行司が部屋付きの理由は、部屋に推薦してもらう必要があるから
(基本的に相撲界の人は行司も床山さんも部屋付き)
・行司が部屋付きでも最終判断は審判部のため勝負の公平性・中立性は確保されている
相撲界を改革する場合はこういう行司さんのシステムや分業なども整えていかないといけないんだなということが分かりましたね。
もし改革するならかなり大変であることは間違いないですね。