台風情報を見ていると、気圧の単位であるヘクトパスカルの他に「非常に強い」や「猛烈な」などと強さを表現しているのを聞きますよね。
これってなんとなく「強いのかぁ・・」なんて聞き流してしまうくらい、どのくらいのヤバさなのかイメージしにくくないですか?
せっかく強さの表現があるならヤバさの目安を分かっておきたい。
台風情報を聞いてすぐ判断できるように理解しておいた方がいいと思ったんですよね!
そこで今回の記事では台風の強さの表現を改めて紹介し、想定される状況や被害の目安をイメージしやすくまとめました。
注意していただきたいのが、絶対そうなるわけではないこと!
表現がヤバめでも被害は無いこともあるし、軽い表現だったとしてもケガ人が出たりすることもあるからです。
あくまで台風対策の判断の1つとしてご利用くださいね。
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台風の強さの表現一覧
台風の大きさと強さ。予報の表現 正しく理解を。 pic.twitter.com/JNzDsZ2z0n
— OPAL (@iSrOSS98CVfXvzZ) 2018年8月10日
台風の強さの表現は3段階あります。(2018年現在)
強さの段階 | 根拠となる平均最大風速 |
---|---|
強い | 秒速33m以上~秒速44m未満 |
非常に強い | 秒速44m以上~秒速54m未満 |
猛烈な | 秒速54m以上 |
最大風速が秒速33m未満の台風には強さの表現がつきません。
特に弱い台風とも言わないです。
ご覧のとおり、台風の強さを判断する基準は最大風速だけ。雨が強いか弱いかは関係ないのが意外!
台風の強さの表現だけでは雨はどうなるかは正直分からないんですね。(考慮されてないと言った方がいいかも)
「台風の強さ」を表現するために反映されるのは「中心付近の最大風速」のみで、「中心気圧」は台風の最大風速を算出する為の指標であり、「雨雲の強さ」は含まれない。
990hPa前後の弱い台風であっても、進行速度が遅ければ大雨が長期化し大災害に繋がりかねない。台風の強弱関わらず常に警戒が必要。— ムラサキ (@murasaki_scene7) 2018年7月7日
また台風の雲の大きさも関係ないです。
ちなみに大きさの表現は2種類。
大きさの階級 | 根拠となる風速15m/s以上の半径 |
---|---|
大型(大きい) | 500km以上~800km未満 |
超大型(非常に大きい) | 800km以上 |
しかし台風の勢力をイメージする目安としては強さの表現・大きさどちらも大切なので、まとめるとこんな感じ!
強さ | 最大に強い風が吹いた場合の威力=風のみの最大攻撃力 |
---|---|
大きさ | 強風域以上の風が吹く可能性がある範囲=攻撃補助魔法 |
RPG風に例えてみました。
強さの表現がヤバくなるにつれて台風の最大攻撃力(風のみ)は高い、大きさの階級が付くと全体攻撃になってくるというイメージですね。
書いていて私自身もなんとなく分かってきました(笑)
でもまだ分からないのは「強い」台風だとどのくらいの攻撃力なのかという目安ですよね。
続いては強さの表現ごとにどんな状況になるのか目安になるイメージをまとめていきますよ。
台風の強さの表現ごと・想定される状況の目安
【強い台風/秒速33m以上~秒速44m未満】
秒速30m前後で想定される被害の目安
- 何かにつかまらないと立っていられない。
- 飛んできたものでケガをする恐れがある。
- 看板や細い木が飛んだり倒れたりする。
- 屋根瓦が飛ぶことがある。
- ビニールハウスが広い範囲で破れる。
秒速40m前後で想定される被害の目安
- (上記に加えて)走行中のトラックが横転する。
- 建築の足場が崩れる。
【非常に強い台風/秒速44m以上~秒速54m未満】
【猛烈な台風/秒速54m以上】
秒速50m以上で想定される被害の目安
- (上記に加えて)屋外の行動は危険。
- 多くの樹木が倒れる。
- 電柱や街灯で倒れるものが出る。
- 鉄骨の建造物が変形することがある。
参照:気象庁 kazehyo.pdf
よく聞くレベルの「強い台風」でもかなりの感じですよね、ビックリしました。
基本的に台風が来て雨戸がガタガタゆれるくらいになってきたら平均風速15~20mくらいになってます。
体感的に「外ガタガタ言ってるな、ヤバそう」と思ったら、転ぶ人が出たり看板が外れたり、車を運転していればハンドルを取られるなど身の危険が出始める目安。
とどのつまり、「強い」台風が来る時点で被害が出る可能性は十分にあるということですね。
個人的にも調べる前は「強い」、「非常に強い」とか段階ごとにちょっとずつ危なくなっていくのかなと思っていたんですが、基本的に台風は危ないんですね(^^;)
ちょっと甘く見ていました。
また知っておいてほしいのは、数字的な風速と実感は必ずしも一致しないということ。
真っ平らの何もない場所に風が吹いているわけではなく、私たちはビルの谷間にいたり住宅地にいたりいろいろですよね。
建物や地形に風が当たったときの変化や当たり方でまったく実感や被害は変わります。
仕事を早く切り上げたりする判断をしなきゃならない人にとって数字は便利ですが、台風が来る時点で思ってもいない被害に合う可能性はあることは覚えておいた方がいいかもしれません。
今回のまとめ
- 台風の強さの表現は3段階、風の強さのみで雨については考慮されていない
- 大きさの基準は2段階、強風域以上になる範囲の大きさで決まる=大きいと広範囲に影響が出る恐れ
数字から想定される状況の目安をまとめてきましたが、数字通りに行かないのが自然の恐ろしさ。
私もちょっと甘く見ていたところがあったので、今後は用心しようと思いました。
風の強さは波などにも影響しますし、いろんな面から判断して対策・危険回避しなければいけませんね!
また台風の強さには雨は考慮されていないというのもミソ。
当然雨も伴うので風とは別に雨にも警戒は必要ですね。
↓↓大雨警報についてはこちらの記事をご覧ください↓↓